・このヴァイオリンは非常に興味深い趣のあるモノです。というのが10年近く数多くのヴァイオリンを扱ってきた中で、ある音響関係の仕事をされている方からの質問で「ニスの良しあしでヴァイオリンの音色が変わるのであれば、なぜボディーの木材の表面だけがニスが塗られて、ボディー内部の木材にはニスの処理がなされていないのでしょうか?」と云うものでした。かねてからこのことが気になっていた中で、米国内のオークションでこの疑問に答えたかのようなヴァイオリンを見つけたので1年前に手に入れ、調整後今回音出しができる状態になりましたので出品をいたします。このヴァイオリンは入手先の情報ではドイツで作られアメリカに渡ったもののようですが、ラベルは張られておらず、製作年も分かりませんが50-80年は経過している模様です。使用されている木材は細かい虎杢目が出た裏板のメープルが印象的で内部のニスが塗られた部分もｆ字孔から覗くと綺麗に見ることができます。このように試験的に製作されたこのヴァイオリンにご興味のある方のアクセスをお待ちいたします。ある意味では世界中で唯一無二の1本かもしれません！　・非常に興味深い肝心の音についてですが、内部にニスが施されているためかボディー内部での反響音が強く感じられ一音一音がメリハリのある音に聞こえ、通常のモノに比べ少し音が固めに感じられますが耳には心地よく感じられます。人によってはこの音色が好みだという方もおられるような気がします。私自身もそのうちの一人です。そして残響音が通常のヴァイオリンに比べすごく長く聞き取れます。それが心地よい音色に聞こえてくる原因かもしれません。全体的にバランスよく大きな音で響きます。ただ音に関しては人様々の感じ方がありますので、へたくそで聞きずらい演奏ですが、音源としてyou　tubeにアップしていますので、関心のある方はＵＲＬをコピペの上お聞きください。 ・付属品：ケースは古いものですが、ひょうたん型のケースが付属します。弓：ヨーロッパから届いたＯＬＤ弓が付属します。弓毛は交換済みです。弦：新品のスティール弦を張っています。す。・重量：フィッティング込みで５５２ｇ・サイズ:全長ー５９１ｍｍ、ボディー３５５ｍｍ　アッパー162mm、ミドルー106mm、ロアー201ｍｍ。　ネック長：130mm　ボディーストップ長：196mm　と標準の弦長です。